Pharmaceutical Journal 

SuperMarket, Drug Store or Convinence Store ?

 日本でも薬のヒグチだのマツモトキヨシなどのいわゆるドラッグストアが盛んになっているようだが、ここアメリカではそれこそひしめくようにこのドラッグストアが共存している。自分の住むWestEndを例にとってみても、思いつくだけで、CVS、RiteAid、Walgreenを中心に20店舗はあるだろう。実際、Pharmacyはいわゆる大型スーパーにも併設されており、医者からPrescriptionをもらったとき、まず悩むのはどこのPharmacyに行こうかということになってしまうくらいである。このドラッグストア、薬局業務を主としながらも、当然それのみでは成り立つわけもなく、徐々にコンビニエンスストア化している。飲み物などの大型冷蔵庫と持ち、写真の一時間現像を請負い、Lotteryを販売し、コピー&ファックスも扱っていたりする。そうなると生鮮食品を置かないスーパーと大差なく、さらに生存競争に拍車がかかることになる。昨年のことであるが、Cox St.とThree Chopt Ave.の交差点にCVSがオープンした。ところがその週末の新聞広告で同じくCVSが新しくCox St.とW.Broad St.の交差点にオープンするとでていた。実はこの二つの交差点、距離にして500mも離れていない。不思議に思って週末、Cox&Three ChoptのCVSに行ってみると、なんとそこはRiteAidに早々と変わっていた。CVS側の発表によれば、RiteAidに店舗ごと売却した利益はしっかりあったようである。一方、多くの大型スーパーが併設するPharmacyで利益を上げている中、かたくなにPharmacy事業を拒んでいたスーパーがある。言い方は悪いが、土地の安いところに必ず進出するFoodLionである。そのFoodLionが先日WinchesterでついにPharmacy事業を試験的に開催する記事が発表された。実はこのFoodLion、その店舗戦略の功か、店舗数は抜群に多い。もしこの試験が成功に終わればRichmondエリアのPharmacyを持ついわゆる『お店』は150を超えるのだそうだ。しかも、たかだか半径10mileの地域に、、、明らかに過剰供給である。
 余談であるが、日本にあるドラッグストアのマツモトキヨシ。意味不明のコマーシャルを作ることで評判になっているが、あれは法の盲点をついた意外な戦略らしい。かのマツモトキヨシはオーナーの名前である。そして彼の職業は政治家だそうだ。そこで初めて知ったことであるが、日本には『政治家は自分のコマーシャルなどを放送してはいけない』という規則があるんだそうな。そこで彼は宣伝できるドラッグストア事業を始め、そのコマーシャルに事業ではなく、名前を放送することにしたのである。当然奇妙なCMと言うことで話題も呼ぶし、一石二鳥となったわけである。その後の状況を知らないが、今でも通用しているようであれば実に巧みである。まだまだどの道も生き残る道はあるということらしい。

(August 18, 1999)
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