Monologue on a Fine Day 

"US Telephone System 1"

 月々の通話料の請求書に『Local』と『Long-distance』の二つの記載がある。『Local』はいわゆる市内局番、『Long-distance』は市外及び海外である。『Local』は通常(Richmondの場合)、Bell Atlanticが受け持つが、『Long-distance』に関しては個人の契約により自由に選ぶことができる。『Local』に関しては、Flat rateを利用している自分の場合、1回の電話に約10セントの計算となるが、これに通話時間は加味されない。つまり、アクセスポイントが市内にある場合、インターネットで3時間遊んでも10セントなのである。結果、月々の請求は$10程度におさまる。一方、『Long-distance』は各社独自の特徴を武器に熾烈な顧客争いをしている。こちらは時間制であり、大抵「1分いくら」が基本。「ヨーロッパには安い」とか「航空会社のマイレージサービスがつく」などがオプションで、押し並べて10セント/分といったところ。たまに電話やDMで『今こっちに変わると同封の$200の小切手を差し上げます』などというキャンペーンをする会社もあるが、どの程度効果があるものか、、。この『Long-distance』、はじめに『1』を押す、そして市外局番を含めた電話番号となる。この『1』は発信番号であり、実はアメリカ以外から電話をかける時の国番号でもある。日本の場合、国番号は『81』だが、発信番号は『0』なので、すべての市外局番には『0』がついている。したがって、こちらから日本へ電話をかける時は『0』をとって、東京なら『3』、大阪なら『6』と続くわけである。ちなみにフリーダイアルにも『1-800』とか『1-888』というように『1』をつける(日本の『0120』とかが相当)。さらにダイアルQ2に代表される特別課金の電話番号(日本でいう『0990』)はこちらでは『1-900』となる。
 さてもう一つ特徴的なものとしてはアルファベトの使用がある。最近CMでよく耳にする『1-800-COLLECT』。市外局番に『Long-distance』を適用するアメリカでは公衆電話からかける場合、下手をするとクオーターが10枚あっても足りないことがしばしば。そんなときにここにかけてコレクトコールにすればいいわけ。実は電話の1つのボタンに『アルファベット』が3つずつ当てはめられているのである。最近の日本の携帯電話にも文字入力用の平仮名がキーについているらしいが、同じことである。『1』が発信ボタンのため『2』から『ABC』、『DEF』、、といった感じ(なぜか『Q』と『Z』はない)。したがって『COLLECT』は『2655328』となる。ちなみに『0』は『OPER』となっており、これを押すとオペレータがでてくる。自分の場合、どこの公衆電話からも自宅の電話番号にチャージできるようにしてあるためほとんど使わないが、『Long-distance』と契約していない大学院の友人によれば便利らしい。このアルファベット表記。覚えるのには確かに便利だが、外国人の自分としては当てはめるのに未だに苦労する。結局は紙に書き出すのが必要で、あまり便利な気がしない。

(December 6, 1998)
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