Monologue on a Fine Day 

PaperBacks

 今年から始めた趣味の一つに読書がある。日本語の本なら一晩もあれば読めてしまうが、英語となるとそうもいかない。毎日そう時間がとれるわけでもなく、現在までに4冊を読破した。読破と言ってもわからない単語はとばして読んでいるので、一語一語を理解しているわけではないが、少なくとも全く理解のできない文は一文もない程度に読んでいるので内容は当然、はらはらどきどきはできて楽しい。大抵はニューヨークタイムズのベストセラー(過去と現在)の中から選ぶが、さすがにすべての人が英語を話す国ではないアメリカ、ベストセラーになる本は英語がわかりやすくそれでいて洗練されている。先日たまたまベストセラーでない本を買った。内容もたしかに陳腐であったが、その英語もなじめない。こういうところで差がでるのかと、妙に感心してしまった。さて、自分をふりかえってみよう。日本語の文章の作成には多少なりとも自信のある自分ではあるが英語となるとまだまだネイティブにはほど遠い。第一の欠点、『英語が飾りすぎ』。これはボスの文章の悪影響というのが助教授の意見。うちのボスは論文の文章を書くのがきわめてうまい。それを日頃見慣れて真似しようとするものの、本当の使い分けができてないから、時として訳のわからない結果となってしまうらしい。特に形容詞や副詞による修飾が多すぎるとのこと。第二の欠点、『一文が長くなる傾向がある』。これには笑った。実は小学生の頃、作文の課題が出されると先生や母親から『一文が長い』と同じことを指摘されていたのである。日本語から英語に変わったものの、同じ歴史をくりかえしている。ということは今は小学生のころか、、(^^;。第三の欠点、『適材適所ができていない』。話す英語と書く英語に違いがあることは気をつけていたが、書く英語にも小説などで使う英語と論文などで使う英語は違うようである。たとえば、『Superior』という単語。新聞記事や小説ではみられても論文ではあまり使われない。曖昧すぎるである。『Potential』とか『Useful』などのより具体的な表現が好まれる。また『Beautiful』や『Excellent』も論文ではあまり使われない。しかし小説ではあちらこちらで目にする。英語を学んできて、日本語では同じ意味でも英語にすると若干違う意味合いを持つ単語たちに出会うが、そういう使い分けがあるのだと改めて気付いた。ますます英語は難しい。そこで先日、ある本を買った。『Academic Writing for Graduate Students』。サブタイトルが『A Course for Nonnative Speakers of English』。大学のテキスト出版では比較的定評のあるThe University of Michigan Pressだけになにかしら学べると期待する。そのうちこれで学んだことでもHPのコーナーにしようかと思っているが、、<ただでは転ばない自分(^^;。
 ところで、現在のお勧めpaperbacksを2冊。Nicholas Sparksの『The Notebook』。これは彼の処女作で、二作目の『Message in a Bottle』は現在ケビンコスナー主演で映画公開中。両方読んだけれど、『The Notebook』の方が個人的には好き。内容はドラマチックではないけれど恋愛もの。内容よりも英語のほうで楽しめたりする。もう1冊はRobin Cookの新作『Toxin』。ダスティンホフマン主演で映画にもなった『Outbreak』で有名なメディカルサスペンスの巨匠。著者自身コロンビア大学のメディカルスクール卒業。今回はO-157を題材にした小説。アメリカの日常を考えると結構考えさせられる小説。これは英語だけでなく内容もお勧め。現在その前の『Chromosome6』を読んでいる自分。新しい英語の世界がひらけますよん!

(March 13, 1999)
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