Monologue on a Fine Day 

"Japanese English Part II"

 日本人が出くわす英語でない英語の続き。まずは『ホチキス』。こちらでは『Stapler』となる。ちなみにこのStapler、使い勝手が非常に悪い。やたらでかいし、日本のように片手ではさんで使うようにできてない。紙を間にはさんで、上からげんこつで叩くのである。したがって、壊れることもしばしば。どうしても慣れることのできない自分は、日本から大量に芯(針?)を送ってもらって今だに日本のモノを使っている。当然、StaplerにはRemoverなどはついておらず、別個Removerなる文房具が存在する。次は『ピンセット』。これは『Forceps』か『Tweezers』となる。どちらも複数となるのでご注意を、、。前者が挟むための道具全般をさすのに対し、後者は先が尖ったいわゆるピンセットである。実験器具のカタログを見ていて、同じ格好のくせに名前が区別されているので気がついた。この『Tweezers』、先日のニュースで子供の兄弟喧嘩の凶器となったらしい。
 日本では今時高校生も持っているという『ポケットベル』。これは『Pager』となる。当然、ブルブルだのペットなどもない、ただピーピーとなるだけの代物。広大なアメリカはともかく、下手をすると20マイルも離れると使えなくなるという素晴しい性能のモノまであるらしい。ついでだが、『携帯電話』も『Cellular』となる。これは『Cellular phone』の略だと思うが、略されると『Phone』とか『Call』のかけらもない。薬学の自分としては『細胞?』とか思ったりしてしまうが、どうして『Cellular』がつくんだろ?これまた会社によってはVAのしかもI-95(南北に走る高速)沿いのみ、などという制限のあるものまである。この『Pager』と『Cellular』、こちらではやたらと嫌われている。医者も薬剤師も大抵このどちらかを持つことを余儀なくされるが、デスクにおきっぱなしでいない、、なんて状況もあったりする。なんのための各々だか、、。
 『財布』と言われて『Purse』と『Wallet』を思い起こす。はたして両者の違いは?英和辞典によると前者が硬貨を入れるのに対し、後者は札入れとなる。しかし、実際の使われ方は違うらしい。女性がよくもつ小さなハンドバッグ、中に財布を含め、化粧品、ハンカチなどが入っているのだろう(詳細は不明)が、これが『Purse』。そしてその『Purse』の中に入れた財布は『Wallet』なのである。男性の場合、RICでは小さいバッグを持ち歩く人をあまり見かけないが、もし持っている人がいたらそれは『Wallet』。そしてその中の『財布』は硬貨入れがあってもやっぱり『Wallet』。ちなみに、小さいバッグのことを日本では『ポーチ』と言ったと記憶しているが、こちらで『Porch』は『Veranda』と同義語である。つまりこれまた通じないのである。次回はEnglish Japanese編。

(October 17, 1998)
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