Monologue on a Fine Day 

Thanks for All, Charlie !

 『Respiratory Drun Delivery VII』 at Tampa Bay。2年毎の開催とは言え、今回も実に欧米550人を超える吸入研究者の参加となった。スタッフとして働く方としては毎日6時起床、夜も遅くまで翌日の準備と、無茶苦茶疲れた一週間となった。事実いまだにTampaの「T」の字も知らない(^^;。
 本HPの熱心な読者なら覚えている方もいよう。今回の学会で2年振りに、かのDr.Tに会うことができた(
参照)。会場設営をしている最中、レジストレーションを終えてやってきた彼は自分を見つけるなり、『Happy to see you, again』とわざわざやってきてくれた。セッションが始まれば、相変わらず一番前の真ん中の席に座り、熱心に発表を聞いている。その真摯な姿は健在だった。そしてポスターセッションの時間、彼はやはり自分をみつけてやってきてくれた。発表内容もさることながら、雑談も含めて15分も話し込んだことだろう。そして彼がこの9月引退することを聞いた。実は彼の歳を正確には知らなかったのだが今年で72歳になるのだそうだ。単なる偶然なのだろうが、それだけではおさまりきらない何かが自分の中にはあった。渡米を決意させてくれた人が、その第一目標を達成する年に奇しくも引退するのだ。しばらく言葉がでなかった。それでも彼は笑って言う。『まだまだやりたいこともあるし、若い人達のいきのいい研究を聞くのは楽しいからそう簡単には辞められないんだけど、こんな研究ばっかりやってきた自分のそばにいてくれた奥さんに感謝もしなくちゃいけないしね!』彼にだけは本当のことを伝えようと卒後のことを伝えると、『That is fantastic! We don't lose an intelligence! Hiro, you should be proud of youself. Of course, I know you can make it, and I am really happy I was involved in your career decision』。
 今回の学会は多くの友人や同業研究者から就職のお誘いも受け、大変嬉しい学会でもあった。改めて渡米したよさとサイエンスに国境のないことを実感している。昨年一年かけて考えた将来計画。予定通りにいくわけないことは十分承知であるが、そのことに関するCharlie(Dr.TのFirst Name)の言葉は特に嬉しかった。『Hiro, important thing is that you have to believe yourself. Then, if someone supports you, that means you are correct. To me, that was always my collegues and wife. I think, at least I can be your supporter, this time』。余談ではあるが、今回の学会でもう一つ、自分のChicago行きも正式に決まったのであった。

(May 15, 2000)
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