Monologue on a Fine Day 

US CableTV system

 テレビを見るのに最低月$20近くの費用がかかる。それがここアメリカのシステムである。4大ネットワークであるABC、CBS、NBC、FOXに関しては無料ではあるが、これですら入居してジャックにつなげば見られるという代物ではない。室内アンテナを調整し、天候に左右されながらやっとのことで見られるのだ。一方、有償でケーブル会社と契約をすれば、4大ネットワークもその他のいわゆるケーブルTVもアンテナなしでくっきり見られることになる。この契約、BASICと呼ばれる基本セットをベースに、AddOnでSHOWTIMEやDISNEY CHANNEL、さらに日本語放送まで依頼できる(勿論費用もAddOn)。当然日本語放送などは高く、NYやLAならいざしらず、ここリッチモンドで契約しようものなら月$100は軽くいってしまう。このケーブル会社であるが、自分のようにリースオフィスが管理するアパートメントコンプレックスの場合、少々自由がきかない。オフィスが提携するケーブル会社との契約を余儀なくされるからである。そして、自分の住んでいるアパートがチャンネル数の少ないBASICを提供しているケーブル会社と提携していたことに気がついたのは入居してしばらくしてからだった。とは言ってもそれでも20以上のチャンネルが見られるし、よくよく調べて見るとその分料金は安くなっている。4大ネットワーク中心に見ている自分としてはさほど問題はないので、そのまま3年間過ごしてきた。
 ところでこのケーブルTVに、時折『Pay per view』と呼ばれる特別番組が組まれることがある。これはその特別番組がその費用を支払った家庭にのみ供給されるというシステムである。この場合、その他の家庭には通常の番組が流れるわけである。これらは民間の大きな興行イベントでありながら、一部の聴衆にのみ興味をひくようなもののことが多く、マイクタイソンの防衛戦であったり、プロレスの季節トーナメントがそれに相当する(オリンピックなどは勿論4大ネットワーク、無料モノ)。
 さて先日、いつも見ているWWF(World Wrestling Federation)の放映に引き続き、『Pay per view』があることに気がついた。電話して値段を聞くと2時間番組で$25だという。や〜めた!と、ところが通常放映のあとに『Pay per view』がはじまっちゃったのである!慌てて、ケーブル会社に電話すると、自分のアカウントにこの『Pay per view』の分は入っていない、と言う。『でも映っているよ!』と心配そうに聞けば、一言、『Lucky for you!』。不安になりながら、そのまま『Pay per view』を楽しみ、後日送られてきた請求書を見る。、、、『Pay per view』の文字はどこにもなかった(^^;。 

(December 20, 1999)
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